うつ病・ストレス関連 疾患治療のご案内

概要

 4床室フロア32床、個室フロア24床、隔離室エリア4床からなる男女混合病棟です。 急性期・うつ病治療病棟では男性の子どもさんから老年期の患者さんまで多種多様幅広い年齢層の方々が利用されています。

2階4床室フロア 急性期治療フロア

 精神疾患の治療においては、早期発見・早期治療がその方のその後のQOLに多大な影響を与えます。集中した治療を早期に行うことで症状を軽減し、また社会復帰に向けて様々な活動に移行できるよう、患者さまの状態に応じて療養できる環境を準備しております。症状が亢進している際に、周囲の刺激を遮断し十分な休息をとれるように保護室などの療養環境もご用意しております。

 急性期は、消耗が大きいだけでなく、焦りや不安が強くなってしまう方も少なくありません。さらに、家族の元を離れて入院をする経験はご本人にとってもご家族にとっても大きな不安を伴います。そのようなお気持ちに少しでも寄り添い、入院生活に慣れていただけるように、スタッフがこまめに巡回し、いつでも聞ける、相談できる環境を心掛けています。

3階個室フロア うつ病治療フロア

 3階はすべて個室からなるフロアです。4床室に比べ、個室という静かで安心できる環境での療養を行うことにより、自分のペースを保ちながら療養できます。

 精神疾患を抱えると、人との交流自体に大きな困難が伴うことは珍しくありません。まずは、一人でゆっくりと過ごせる環境を整えていきます。スタッフとの1対1のやりとりから開始して、徐々に作業療法や談話室での交流に広がっていきます。生活のリズムを整え、食事を整え、少しずつ他者との関わりを重ねながら生活することが、とても大切な治療になります。そのようにして、対人交流のリハビリも進めていくことができます。

 主治医による精神療法はもちろんのこと、作業療法によるリハビリテーションやグループミーティング、臨床心理士によるカウンセリングやリラクゼーショングループ、心理教育プログラムも準備しております。また、精神保健福祉士が入院費や社会復帰に関するご相談などにも対応いたしております。

 ご家族との治療方針の共有も、精神科治療においては欠かせないことですので、家族面談を通して行っております。また、ご家族に疾患についての知識や関わる知恵を増やしていただくために思春期親プログラム「おやおや」や「摂食障害教室」「発達障害教室」なども準備しております。

治療プログラム

心理検査

 主治医が必要と判断した場合には、心理検査を受けていただいております。 各種知能検査や人格検査、症状評価のための検査を行っています。 ご希望に応じて、心理士による検査結果のフィードバック面接も行っております。

カウンセリング

 主に入院中の患者様を対象に行っております。 主治医と患者様とで治療方針について話し合いをされ、必要と判断された場合に、治療の一環として行います。 到達目標は、お一人おひとり様々です。セラピストと話し合いながら、方向性を決めていきます。また、期間や一回のセッションの時間は、ケースにより異なります。

リラクゼーションプログラム(個別)

 急性期治療フロア・リラクゼーショングループ

 第1・3週目はグループリラクゼーション。第2・4週目は体操をしています(第5週はお休みです)。急性期時期の症状は精神症状が活発で、身体の緊張が強い状態が続き、心にも身体にも大きな疲労が伴います。少しでも気持ちが和らぐ時間を持っていただけるよう、心と身体のバランスが整うよう、お手伝いをさせていただいています。

 うつ病治療フロア・リラクゼーショングループ(個別)

 週に1回リラクゼーショングループを開催しています(5週目はお休みです)。 第1・3週はリラックスの作用や工夫をご紹介します。そして、実際に体験していただき、身体の緊張が和らぐ実感を得ていただけるようにサポートしていきます。 第2・4週は、ストレスと上手に付き合うためのアイディアを皆さんで研究したり、試したりしてみましょう。心地よい時間を共有する技を増やしていきましょう。

作業療法

 精神科急性期うつ病治療病棟 作業療法紹介

 精神科急性期うつ病治療病棟の作業療法は男女混合で行います。作業療法では、退院後の円滑な日常生活が送られるように様々な作業を通して訓練をします。さらに現在の自分自身の状態を見つめ直し、得意・不得意を知ることによって今後の生活に役立てることを目指します。 作業療法の内容としては、注意力や集中力の回復を促す活動(手芸・パズル・ペン字・ペーパークラフト等)や体力維持、スポーツ、リラクゼーション活動(ストレッチ・ヨガ・アロマ等)があります。

  • 創作プログラム
  • セルフケア

各種相談

精神保健福祉士

 初めて当院に受診のご相談をいただく際、ご案内を担当します。また、病気によって起こりうる様々な日常生活、社会生活上の問題や不安、心配事についてのご相談を受け、患者様と一緒に考えたり、福祉の立場からサポートをしています。

栄養相談

 栄養科は、患者様の栄養状態の維持・改善、QOLの向上へ貢献できるよう日々活動しております。 また、少しでも患者様の入院生活が充実するよう安心安全な食事はもちろんのこと、バリエーション豊富な美味しい食事の提供と各種プログラムの考案・実施をしています

薬剤相談

 精神科では、薬とのつき合いが長くなるケースは少なくありません。長期間、薬とつき合っていくためには、自分に合った薬を使用することが重要になってきます。そこで、安全・安心に薬を使い続けられるように、適宜、情報提供を行っています。また、医師からの依頼があれば、服薬の必要性を理解するための疾患教育を行っています。